発達障害や自閉症はスペクトラム(連続体)といわれる通り、
子供によってその症状の強度や組み合わせや経年による変化は
千差万別ですので、それぞれの子供のその時期に適した
療法を選ぶ必要がありますが、アメリカで最も代表的な治療法には
下記の様な物があります。
治療法と言っても、自閉症や発達障害そのものが治る訳では無く、
子供の生活への対応能力を少しでも向上させる事が目的です。
また、各治療法の中に他の治療法のメソッドが部分的に入っている場合や
何らかの影響を受けている場合が良く見受けられます。
それは、療育施設やクリニックの方針にもよりますし、セラピストが
様々な療法を経験した中で自分で独自のやり方を実践している場合や
各子供に適した方法を状況によって適用している場合もあります。
1、ABA応用行動分析学(Applied Behavior Analysis)
発達障害の子供1人1人の問題行動を分析し、その行動の理由を突き止めます。
子供自身にその行動を起こさなくても欲求を満たせる事ということを、
段階を踏んで学習させることで、最終的に問題となる行動をとらないようにする療育です。
2、OT作業療法(Occupational therapy)
発達障害や精神、体の障害を原因とする不器用さの改善を目指すのが作業療法。
社会や生活における上で必要な動作を体に覚えさせることで自立を目指す療育です。
作業療法における治療として「実践」があることが特徴として挙げられます。実践とは、
料理のような実際に生活で行う動作だけでなく、1人ではできない動作を助ける自助具作成や、
心理支持的作業療法として手工芸などもします。
作業療法士が療育を受ける人をさまざまな検査でチェックし作業療法をしていきます。
3、言語療法(Speech and Language Therapy)
言語聴覚療法は言語聴覚士(speech-language pathologist )と
呼ばれる専門職が行います。
発語が出来ない、又は難しいという症状や言われた事が理解出来ないという症状等
言語にまつわる障碍を治療する療法です。
発達障害や自閉症の子供は多くの場合、言語に障碍が出る傾向がありますので、
この療法は多くの子供に必要とされています。
4、感覚統合療法
視覚、触覚、手足の感覚、位置、スピード、傾きなど
体が感じ取った様々な感覚情報を適切に整理して統合させるための療法です。
発達障害の方は感覚にズレがあります。
感覚は「触覚」「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「固有受容覚」「前庭覚」と7つあります。
発達障害の子供は、7つある感覚が単独、もしくは複数の感覚が上手く使えていない状態です。
感覚のズレを直し、発達障害ではない人と同様に感覚を統合していく療育が感覚統合療法です。
感覚統合療法が上手くいくと、徐々に子供が自分でできることが増えていきます。
しかし、それと同時に行動による失敗も付きものです。親の心が折れないように、
感覚の統合が上手くいっているかのチェックをし、普段の変化と合わせて
小さな成長も喜ぶことが必要です。
日本ではTEACH(ティーチ)が有名ですが、米国ではこの療法のみを教えている
療育施設やクリニックはあまりなく、各療法のプログラムの中で
絵や写真や図によって、子供が分かりやすい様にガイドを与えるなど
部分的にそのテクニックを使っている例等が見受けられます。
子供に適した療法を探す為に自閉症の兆候や症状をチェック
幼児期から専門医による診断が可能な自閉症にはどのような兆候が見られるのか、
また、症状はどのようなものなのかをご紹介します。
お子さんの自閉症をお疑いの親御さんはチェックしてみて下さい。
症状の度合いは1人1人異なるため、個別に作成されたプログラムによる
療育が症状改善に効果的とされています。
●自閉症の特徴
自閉症の症状は分かりやすくもあり、自閉症ではないお子さんにも
見られる症状もあります。特に乳児期~幼児期は他のお子さんとの違いが分かりづらく、
我が子の自閉症を疑わないケースは珍しくありません。
親が子供の自閉症に気づく最も多い機会は、言葉の遅れという事で、
通常2歳から3歳ぐらいの時期に「ちょっと変だな」と気づく様です。
お子さんに以下のようなケースが見られる場合、専門医による早期診断をして下さい。
・言葉の習得が遅い。
・会話が一方的。
・サッカーではなくサッカーボールを蹴ることだけが好きなど、興味が限定的。
・いつもと違うことをすると不機嫌になる。
・1人で遊んでいるところに他のお友達が入ることを嫌がる。
・お友達ができにくい。
・落ち着きがなく、じっとしていられない。
・集団行動ができない。
・反復行動が多い。
・物の位置を正確に覚えるなど視覚的な記憶力が高い。
・言葉による指示に反応を示さない。
・自分の思い通りにならないと感情が高ぶる、またはパニックを起こす。
・少し服が濡れただけで気になる。感覚が敏感。
・感覚が敏感。
・目の目にないことへの想像力がない。
・冗談が分からない。
●自閉症の早期発見のカギは社会性の有無
自閉症は生後18ヶ月~24ヶ月で診断することができます。
早期発見のポイントは社会性、つまり、コミュニケーション能力です。
定形発達の場合、生後18ヶ月程で以下のような社会性が見られます。
・親の注意を自分に引こうとする。
・大人の視線に合わせて自分も視線を向ける。
・自分が興味のあるのを指さしで伝える。または持ってくる。
・人の真似をする。
・名前を呼ぶと反応する。
・目を合わせる。
社会性の芽生えが見られないのは自閉症の早期兆候として診断されるポイントです。
乳幼児健診(1歳6か月児健診)には、自閉症か否かの診断に繋がる
アンケートと面接もあるので必ず受けましょう。
自閉症による行動や興味対象はお子さんによって異なります。
周りのお子さんと比べて少しでも発育状況に違いがあれば自閉症を疑ってください。
早期発見による支援は、お子さんのより良い生活に繋がります。

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