知的障碍や身体障碍のある子供は、日本にいる時でも、教育や治療(療育)において
健常者とは違った様々な情報収集や選択や手続きをしなければなりませんが、
その子供と米国に移住する場合には、また全てが一からのやり直しとなります。
最初は「教育制度や公的援助や医療保険制度」の面も含めて、分からない事だらけですし、
調べるにも言葉の問題等もあり、どこから手をつけて良いかもわからないと思います。
うちの家族の場合は、以前米国に住んでいた事があり、
医療保険制度や色々な調べごとの仕方は、ある程度分かっていたのですが、
やはり特別学校教育の仕組みが分かりにくい事もさることながら、
実際に通っている子供や親の情報や体験談が取りにくいという点で、
最初は、足を使って各オフィスやクリニックに聞いたり、迷いながらの手探り状態でした。
健常児に比べて障碍児の数も少ないし、また通常、障碍児を持つ親は
プライベートが分かってしまう様な情報をネットに書きたがらないので、、
とにかく情報が探しにくいという現状もあります。
ましてや、米国の障碍児教育や民間のクリニック等の体験談を
「日本語でかかれたサイト」等はとても少ないので、
日本から来る方達にとっては情報を探すのが大変だと思います。
私達の住むカリフォルニア州でも日本人の数は5万人くらいでしょうし、
更にその中で障害を持つ子供の家庭はその100分の1ぐらいでしょう。
もし、米国に在住経験の無い家族が障害を持つ子供を抱えて
初めて移住する事になったら、もっと大変だろうなと思い、
少しでも自分達の体験が誰かの役にたってもらえればと思い、
ブログを立ち上げました。
何を目的に米国で障碍児の教育をしたいのか?
何を目的に米国で特別教育や治療を受けたいかと言う事も
人それぞれだと思いますが、その事によっても、
教育の場所や施設選びや時間の配分というプランが違ってくると思います。
私達の場合、子供の発育状況からして、文字の読み書きは諦めていたのですが、
アルファベットであれば、基本的な事は出来るのではないかと思った事、
米国の発達障害の治療や特別学校の取り組みのリソースが
他国より充実しているという点で米国に戻ってきました。
ですので、発達障害や自閉症の改善のみならず、
英語の読み書きや会話に重点を置いています。
以前と比べてどんな部分が変化しているか
ブログを立ち上げたもう一つの理由は、米国における特別教育や
発達障害に関する制度の変化により、
先輩の方達がネット上に書いている情報が、現状とは違ってきているので
最新の情報を伝える事が、これから米国で子供の教育や治療をする方々の
お役に立つのではないかと思ったという点です。
私達の情報は2018年度のものですが、2019年度も使える情報であり、
その後も随時情報をアップして、最新の状況をお伝えしてゆく予定です。
さて、以前と比べて米国における発達障害の子供に関する近年の大きな変化は
何といっても医療保険の適用に関する変更でしょう。
まず、前提として米国には日本の国民健康保険の様な公的な医療制度は
ありませんので、民間の保険会社を自分で選んで入る事になります。
1、障碍者でも医師の診断書無しで保険に加入できる様になった。
以前は、障碍者の場合、保険に加入する前に診断書を提出して審査を得ないと
保険に加入できなかったそうですが、
オバマ政権の時代に、「障碍者であっても、保険の加入において差別してはいけない」
という法改正がなされたそうです。
2、発達障害の療法であるABA,OT等にも医療保険が適用出来る様になった。
現在の日本と同じく、以前の米国でもABA(応用行動分析),OT(作業療法)
等は医療行為外とみなされ、保険の対象外、又は非常に限定された保険適用
であったのが、近年には医療保険の対象となりました。
各州の州法等でも規定が改正されています。
但し、そのカバー率は100%でなく、適用が出来る保険会社と出来ない
保険会社もあり、保険のグレードによってもカバーされる時間や割合が変わってきます。
正確には、適用出来る保険会社と出来ない保険会社があるというよりは
各クリニックによって、どの保険会社と提携しているかが、それぞれ
違うという事のようで、クリニックの事務の方に聞いてみると、
「うちは、こことここの保険会社の医療保険を受け付けています」と指定されます。
私達が問い合わせをした中では、
傾向として、多くのクリニックでは大手のBlue shieldとBlue cross
Kaiser Permanenteの他、AetnaやCigna等の保険が適用できる事が
多い様に見受けられます。
3、医療保険の改正により学校からのABA等の援助が変わった。
上記2の様に、医療保険でABA等の療法がカバーされる様になった為に
学校から無償で受けられたABAの援助等が必然的に減少した。
以前は学校側に強く要請する事により、月間のABAの無償援助の時間が
親と学校との交渉によって決まっていましたが、
保険の適用により、強く要請する必要が無くなりましたので、
今までの様に、時には弁護士を立てて、ABAの援助時間の枠を勝ち取る
という様な手間が減る事になりました。
10年ぐらい前に書かれた、在米日本人の方達のブログを見ると
かなり苦労された事が書かれていますが、現在ではその様な事に関する
親と学校側の摩擦はほぼ無くなりました。
まとめ
・このブログを立ち上げた理由
1、米国の障碍者教育や医療についての日本語の情報を増やす為。
2、近年に医療保険制度の変更があった事の影響。
・障碍児の子供との米国移住ではどの様な事が必要かの概略
1、公的援助の仕組みや申し込み。
2、特別教育制度の仕組みや申し込み。
3、民間療法のクリニック探しや申し込み。
4、民間療法への医療保険の適用。
5、公的、民間の教育や療法に必要な医師の証明。
6、全体的なストラテジー(何に重きをおくか)。
このブログを立ち上げた背景については、この記事で説明しましたが、
米国でどの様な事が必要かの個別テーマについては順次説明して行きます。

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