米国の公立学校には学区制度があり、基本的には自分の住んでいる
学区の中で一番近い学校にしか入学の申し込みをする事が出来ません。
幼稚園から高校まで学区制度があります。
例えば、カリフォルニア州を例にとってみましょう。
カリフォルニア州の公的教育の区域は、
カリフォルニア州教育省の傘下で58のカウンティ(郡)に分割されています。
各カウンティは更にいくつもの学区 (School District) に分割されています。
州→カウンティ→学区という区分けは、
普通教育 (General Education) でも、障碍児の為の
特別教育 (Special Education) でも、同じ区分けとなっています。
更に、学校区の中で自宅から一番近い学校が自分の学校となり、
何らかの特別な理由がない限りは、他校への変更は出来ません。
ですので、米国で子供がいる家族は、引っ越しの際に
新しい住まいがどこの学区に所属するのかをまずは調べます。
学区の成績レベルは公開されており、不動産仲介のサイト等にも
各物件の学区情報が紹介されています。
高いレベルの学校区の中であれば、その学区に所属する各学校も
それなりのレベルにあります。
良い学区の不動産は価格も高い傾向にありますので、
米国の親は新しい家を買う時に、教育への投資の意味も兼ねて場所を
選びます。
以上は、学校選びに関する基本的な知識ですが、
障碍児に関する「特別教育」では、状況が多少変わってきます。
特別学級を持つ学校の定員が一杯の場合や、特別学級のプログラムが
その児童の障碍の特質に適さない場合等は、同じ学区内の他の学校に
転校する事も出来ます。(空きがあればの場合ですが)
そして、障碍の度合いが中程度以上の場合はカウンティ―(郡)プログラムという
特別学校に行く事となります。
この区分けは、日本の特別支援学級と特別支援学校の関係に似ていると思います。
まずは、各学区の中の自宅から一番近い学校の事務所又は、
学区事務所「School District office」に行って、
どの学校に申し込み手続きをすれば良いか聞いてみましょう。
私達は、学区の事務所を最初に訪問したのですが、
「障碍児の場合は、直接最寄りの小学校で申し込みをして下さい」と
申請書類リストと申込書を渡されました。
但し、その学校に申込書を提出したからといって
その学校に入学する事になるかは分かりません。
申込書類を一式提出した後に、学校専属の心理学者の診断等があり、
どこの学校のどの学級に進むのが適切かと言う判断を
学校側で行うからです。
学区の事務所「School District office」又は各学校の事務所で
申請書および必要な書類のリストを入手する事が出来ます。
入学に必要な準備資料:
申請書
住所証明(電気代や電話代の請求書や賃貸契約書)
生年月日確認書類(出生証明書やパスポート)
歯科医の診断書(歯科医で治療済の証明)
医師の健康診断書(小児科医での簡易診断)
予防接種の証明(日本の母子手帳の記録を州の書式に転載)
学校に入学するにあたり、予防接種が必要となります。
日本で通常の行政指導の接種を受けていれば大丈夫ですが、
12か月以内のツベルクリン反応検査や4歳以降のポリオやDTP等の
条件とタイミング的に合わない場合は米国の医師に注射してもらう事に
なりますが、数万円かかりますので、日本で事前に打っておいた
方が良いでしょう。
その際、出来れば予防接種の英文訳の記録があると良いですが、
米国の日本人小児科医であれば翻訳して米国の書式に転載してくれます。
カリフォルニア州では、「Immunization Record」という
折りたたんだ黄色いカードが予防接種の記録帖です。
特に米国の日本人医師や歯科医の治療院は予約が混み合っている
場合があり、それなりの日数がかかりますので、
書類が全部揃うのに1-2週間かかる事もあります。
障碍者特別教育の場合、学区に良しあしはあるか?
さて、普通学校の場合は、学区によって学習レベルに差があるという
話を最初にしましたが、障碍者特別教育の場合は、
学区によって、そのサポートの優劣やプログラムの良しあしや
教師の優劣等の差異はあるのでしょうか?
同じ学区の中では、定員の枠や学校側の診断に基づく振り分けにより
自分達の都合では学校を選ぶ事は難しいのですが、
そもそもアパートの引っ越し等により学区そのものを変えてしまえば
選択肢の幅は広がります。
まず、特別教育の学区のレベルは普通の公立学校の学区と比例する
のかという疑問があると思います。
この件について、米国で特別学級に子供を通わせている日本人の先輩方に
話を聞いたところでは、あまり相関関係は無い様です。
つまり、普通教育でレベルの高い学校に特別学級があったとしても
その特別学級の内容が充実しているかどうかはケースバイケース
という事です。
そもそも、特別学級の生徒は普通学級の生徒の様に
学力を図るテストがありませんので、客観的なランク付けが出来ません。
例えば、私達の住む北カリフォルニアではCupertino市というアジア系の
多い町の学区は学力レベルが高いのですが、その学区の特別教育の内容が
特に良いという話は聞きません。
但し、学力レベルが高いPalo Altoというお金持ちが多く住む学区の
特別教育の内容は良いという話は聞きます。
恐らく、Palo Alto学区は寄付や固定資産税等の財源により
予算が豊富にある為ではないかと言われていますが、これは憶測の域を出ません。
各学校のホームページ等で、特別教育ではどの様な事に焦点を
当てているかや、特別教育に関する意気込み等はある程度見る事が
出来ますので、それらもある程度、学校や学区選びの参考にはなるかと思います。

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