米国連邦政府や各州は、障碍者を持つ子供に対していくつかの援助を行っています。
公立学校における特別学級もそうですが、Regional Center(リージョナルセンター)
と呼ばれる地域の福祉事務所でのサポートや医療保険や障碍者年金の補助等もあります。
障碍があると分かった子供に関して、公的サービスとの最初の接触は
ここから始まります。
リージョナルセンターは、州の支援により運営される各地域の福祉事務所ですが、
住んでいる住所によって管轄が異なりますので、
インターネットで自分のTownの名前とRegional Centerと検索エンジンに入力すると
情報が出て来ます。
カリフォルニアですと、州政府のホームページの
Regional Center Mapというページに区割り表が出ています。
https://www.dds.ca.gov/RC/docs/rcdcmap2.pdf
例えば、私達が住んでいるSan Jose市が所属するのは、
サンアンドレアス区のリージョナルセンターです。
この管轄の割振りは、一般の行政のカウンティ―(郡)とは違います。
例えば、San Joseは行政上の区割りでSanta Claraカウンティ―に属していますが、
Santa Clara Regional Centerという物がある訳ではありません。
この辺がややこしい所です。
日本で言えば、市区町村の窓口で「障碍者受給証」の申請をしたりしますが、
米国では日本の都道府県にあたる州が運営する各リージョナルセンターで
福祉援助を受ける事になりますので、
行政上の群や市の役所に行っても、サービスを受ける事は出来ません。
日本の場合、都道府県の権限で発行する身体障碍者手帳や療育手帳が
都道府県から発行権限が移譲された市町村で発行されたりしますが、
米国の場合、州から権限を委譲されて郡や市の市庁舎で発行されるという事
はありません。
リージョナルセンターの主な対象は3歳以下の障害がある人と18歳以上の障害がある人です。
3歳以下の場合、レシピット(子供の一時預かり)などの援助をしてくれます。
3歳からは学校区の管轄となり、リージョナルセンターで診断が下りた後に、
公立小学校に付属する障害児のための幼稚園(プリスクール)に入れます。
リージョナルセンターに登録しておく事が米国での公的援助を受けるに当たっての第一歩と
なりますので、たとえ米国に移住した時点で、3歳より大きなお子さんであっても
まずは登録する必要があります。
3歳から18歳までの障害のある人(学齢期)は、基本的にschool district(学校区)
を通しての援助を受ける事になるので、3歳からは学校区事務所が担当になりますが、
その学校区事務所への登録前にリージョナルセンターにも登録しておいた方が良いのは、
下記の様に州の保険や補助金の援助を受ける事が出来るからです。
カリフォルニア州の場合は、登録する事により、下記の援助が受けられます。
1、Social Security(社会保障)を将来受けるにあたり登録が必要。
2、Medi-CAL(州の医療保険)。
3、IHSS(補助金)の支給。
4、Early Start Programという3歳以下の療育や子供預かりサービス。
5、担当のソーシャルワーカーに色々と相談が出来る。
日本の各市町村で受けられる「障害者受給者証」のサービスに似ています。
私達はリージョナルセンターに最も期待したのは、担当のソーシャルワーカーに
色々な相談が出来る事や学区とのIEPミーティング(教育方針を決める親と学区との定期会合)
に一緒に参加してもらう事だったのですが、初期登録の申し込みを
してから、職員との最初の面談まで1か月の待ち期間がありました。
3歳以降は、学校区事務所への登録が必要になりますが、
学校区事務所を訪問する前に自分の居住地がどこの学校区に属するのかを
調べる必要があります。
検索エンジンに、ご自分のお住まいの市の名前とschool districtと入れると
County(郡)が運営するホームページのschool district mapや
school district locator等が出て来ますので、そこで確認する事が出来ます。
日本の公的な療育施設
日本では療育施設は公的のものと民間のものがありますが、
『障害者受給者証』を受けていれば、公的な療育施設では費用はさほど掛かりません。
障害者受給者証は、各市町村などで定める障害福祉サービスを
利用するための受給資格を証するものであり、障害者手帳(3種類)とは違います。
この受給者証により、児童発達支援や放課後等デイサービス、日中一時支援などの
利用が出来ますので、米国のリージョナルセンターで受けられる援助と似ています。
日本での主な相談窓口と特徴
発達障害者支援センター:
都道府県や政令指定都市に設置されており、
ご家族だけでなく、発達障害を持つ幼児から成人本人からの相談にも対応してくれます。
保健福祉センター:
乳幼児健診や母親教室といった育児の相談に乗ってくれます。
必要に応じて専門機関の紹介もしてくれます。
子ども家庭支援センター:お子さんと保護者の交流の場だけでなく
育児相談にも乗ってくれます。
児童相談所:都道府県と政令指定都市に設置されており、医師や児童心理士、
児童福祉士といった専門家によって構成されています。
18歳未満のお子さんに関する相談に応じ、様々な機関や治療の案内を頂けます。
発達障害情報・支援センター: 発達障害に関する調査・研究、国内外の研究成果等の
情報収集する機関であり、正確な情報の提供をしています。
発達障害教育情報センター:発達障害に関わる教員や保護者と連携し、
情報発信や調査活動を行っています。

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